愛がなんだ
岸井ゆきのちゃんの特別過ぎない可愛さと狂いっぷりに対して相手役が成田凌だと、「そりゃーこんだけかっこよかったらテルコそうなっちゃうよねー」みたいな気持ちになる。
成田凌演じるクズはとても魅力的なクズで、わたしもそれ見たさに劇場に足を運んだわけなので商業的に正解と思うのだけど、でも、ストーリーに沿って想像するに多分、まもちゃんはああいうかっこいい男じゃないんだと思った。テルコにみえるまもちゃんは成田凌だけど、他の人からみえる田中守はもっと「なんであいつにそんな?」みたいな人物像なのではないか。そのくらい成田凌がかっこよかったという感想でもある。
実際そうなったらつらいんだろうけどあんなふうに人をすきになれるなんて羨ましい、と少しだけ思ってしまう。
映画とかドラマって当たり前だけどストーリーが動くような出来事ばっかり起きていいよなぁ。現実のわたしは仕事が起きてる時間の大半を占めている。映画のなかでテルコが働いてるシーンなんてほんの僅かで、対して稼いでなさそう(というか無職、フリーターだったりするのに)世田谷でまぁまぁいい部屋に住んでいる。そういうちょっとつっこみたくなるところは、ある。
まもちゃんのクズっぷりよりも、テルコを急に家から追い出すシーンの有無を言わさぬ冷たさの方がわたしにはツクリモノっぽく感じた。
人ってここまで自分の気持ちにそって他人に冷たくできなくない??
中原の続きがみたくなる、いい役どころいいお芝居だった